原因
前立腺肥大が原因かも!?

前立腺肥大症とは?

男性の生殖と深い関係の前立腺

前立腺は男性にだけあるクルミくらいの大きさ(約20グラム)の器官です。前立腺のなかには尿道が通り、尿道の途中で精のうから伸びる射精管とつながっています。

多くの男性で前立腺は、年齢とともに大きくなっていきますが、前立腺全体が肥大するわけではありません。前立腺の内部は4つに分かれていて、肥大する部分は尿道に近い移行領域と呼ばれるところです。

前立腺の位置からわかるように、前立腺は生殖(射精)に深くかかわっています。前立腺から分泌される前立腺液は、射精の際に放出される精液の20%前後を占めており、精子の運動と栄養補給に役立っています。

前立腺の位置

前立腺は膀胱のすぐ下、尿道を囲むような位置にあります。

前立腺の位置と構造図

ほとんどの男性が前立腺肥大に⁉

前立腺は思春期までに急激に大きくなり、40~50歳くらいまではほぼ横ばいの状態が続きます。その後の前立腺の変化は、肥大するのが一般的ですが、萎縮する場合もあります。
その結果、なんと!80歳代では約90%の人で前立腺が肥大します。

加齢による前立腺の変化

80歳代では約90%の人で前立腺が肥大するといわれています。

加齢による前立腺の変化図

前立腺肥大症になるとどうなる?

前立腺肥大症では、前立腺が大きくなることによってさまざまな尿トラブルを起こします。

前立腺肥大症によって起こる症状には、頻尿(昼間や夜間)、排尿困難(尿が出るまでに時間がかかる、尿が出終わるまでに時間がかかる)、残尿感、放、尿勢低下、突然がまんできないほどトイレに行きたくなる尿意切迫感などがあります。

ただ、前立腺が大きくなっているだけでは前立腺肥大症とは診断されず、症状が出た場合にはじめて前立腺肥大症と診断されます。

  • *尿意切迫感を必須の症状とする疾患に「過活動膀胱」があります。前立腺肥大症の50~70%に過活動膀胱が合併するといわれています。
もっと詳しく

尿トラブルが起こるワケ

なぜ前立腺肥大症で尿トラブルが起きるのでしょうか。

まず、
①尿道を取り囲む前立腺が大きくなると、尿道や膀胱の出口が圧迫されて、排尿しづらくなります。
②排尿する際に脳からの指令が膀胱や尿道まで十分伝わらなくなります。
③「血のめぐり」が悪くなって、膀胱や前立腺がダメージを受けます。

①も②も排尿しづらくなると、さらに下腹部に力を入れなければならず、膀胱は余分の圧力で押しつぶされて、血流が低下します。

多くの男性の膀胱は、加齢とともに柔軟性を失って、正常に広がったり縮んだりすることができない、硬いカチコチの膀胱へと変化していきます。皆さん、お気づきでしょうか。この「カチコチ膀胱」の状態が、尿トラブルを招いてしまうのです。

尿トラブルが起こる流れ

患者数は年々増加!

日本での前立腺肥大症の患者数は年々増加しています。平成2(1990)年では17万2000人でしたが、平成26(2014)年には約3倍の51万人に達しています。
尿トラブルは多くの男性を苦しめている!

前立腺肥大症の患者数の推移

前立腺肥大症は着実に増加しています。

前立腺肥大症患者の年次別推計数

前立腺が肥大するのはなぜ?

前立腺が肥大する原因は、まだはっきりとは解明されていません。
原因の1つに前立腺での男性ホルモンの変化が挙げられていますが、最近は生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)との関連が注目されています。